銀龍侍合同会社

Columnコラム

光合成には必須条件が存在する、光・温度・2酸化炭素そして水。それぞれには決まった数値も有ります

こんにちは、銀龍侍合同会社齋藤です。

第2回目のコラムに成ります、今回は植物栽培において慣れ親しんで良く聞く言葉

(非常によく登場する)『光合成』について記述します。

初めに。

銀龍侍ではユーチューブでも技術動画を多数配信しておりますが(2023年11月現在で65動画)HPまで見に来て下さった皆様にはより基本的な表現でわかりやすく記述したいと思います。どうぞ動画と合わせて少しずつ理解を深めてください。

そもそも光合成って?

光合成

2酸化炭素+水+光→澱粉(有機物)+酸素ですがこれが一般的な見識ではないでしょうか。

小学生であれば植物はお陽様を浴びてその葉っぱで人間とは逆に酸素ではなく2酸化炭素を吸って空気を吐いている、人間含む動物とは逆の呼吸をしている。このような理解かと思います、自身小学生の頃はその先に植物は澱粉を作っているところまでは認識していませんでした。(齋藤の場合です)

地球上のあらゆるものは光合成から派生して出来ていると言っても過言では無いようです。

植物を食べる草食動物がいるから肉食動物がいる、雑食の人間はその両方を食べる。

石炭も石油も元をただせば太古の時代の植物や藻類の遺骸の蓄積したものです、その他は鉄鉱石なんかも光合成によって発生した酸素が海水に含まれる鉄分を酸化して鉄鉱石へと海の底で酸化鉄の層をなしているということです。

ちょっと小話

面白い話を聞いたことが有ります。昔、ある著名な技術者であった父親が息子にゼンマイ仕掛けのブリキの玩具を買ってあげた時に幼い息子はブリキの玩具が何故動くか不思議でたまらなく父親に聞きました(ゼンマイでブリキ玩具が動くことを幼い息子は知らなかった)

父親の答えは『太陽で動くんだよ。息子よ』、まだ電池の無い時代です。

確かに、太陽光線を浴びた植物を食べた動植物を食べた人間がブリキの玩具にゼンマイを仕掛けてその玩具は父親が買ってきて息子がゼンマイを撒いたからブリキ玩具は動いた。

根源は太陽光線でありその光線エネルギーを澱粉と酸素に変換した植物が素であったという話であった記憶しています。

光合成の化学手的な側面とは?

このように聞き慣れた光合成とは光、水、2酸化炭素を利用して莫大なエネルギーや

有機物を合成できる見事で深淵な生体反応です。

農業の場合は特に施設栽培において光合成は人工的に向上させます、ここで言う人工的とはハウス内でより効果的に光合成ができるように人間がアシストすると意味です。

施設栽培において光の合成反応が起きるための条件は大きく3つあります。

光(照度)、温度、2酸化炭素です。このどれかが無くなっても光合成はしません。

冒頭に記述したとおりです、2酸化炭素+水+光→でしたね。

ここでは温度だけが別に登場していますがこの温度が無いと植物は光合成しません。北極にも2酸化炭素は有ります(大気中に含まれています)、水も存在します。ですが緑(植物が生育しないのは)ないのは温度(気温)が植物にとっては低すぎるからです。

光合成には3大必須条件がある

光合成は

太陽エネルギーが複雑に植物体内で化学反応を何工程も経て起きる生体反応です。

3つの条件である

光なら照度4キロL以上から開始する

2酸化炭素濃度は約400PPM (これはあくまでも約です約300ppmでもしますが低下する)

気温は最低10℃から開始する

4キロ、400ppm、10℃どれを割っても光合成の能力は低下又は停止します。

施設(ハウス内)栽培現場において換気をしたり、保温や暖房機で気温を維持したり人工的にハウス内に2酸化炭素を追い炊きするのはその必要が有るからです。

2酸化炭素は外気に約400ppmを標準的に含んでいますが保温目的で室内気温を10℃以上にするためには外気がマイナス気温になる期間にハウス内は保温目的で閉める=外気が入ってこないですから400ppmの2酸化炭素はあっという間に200ppm程度まで消費されてしまい光合成はその段階で停止となります。

その他に時間別の適正温度は勿論ありますが、先ずは光合成に2酸化炭素と水と光、更に適正光合成温度が存在する事があるということを改めて認識ください。

以上

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