天然植物ホルモン
銀龍侍コラム1回目『天然植物ホルモン』
銀龍侍齋藤です、いきなり初回から難易度の高い天然植物ホルモンについてですが銀龍侍での技術実践には天然植物ホルモン(バイオメジャー)と有機酸カルシュムと銀イオンが無くては成立しない技術ですので先に記述しようと思います。有機酸カルシュムと銀イオンについては以降タイミングをみて記述していきます。
通常、栽培現場において肥培管理とは読んで字のごとく肥料成分を外から植物に与えて効かせるものを言います。代表的な肥料成分は窒素・リン酸・カリ成分です、続いてカルシュム・マグネシュム、そしてミネラルとして亜鉛・ホウ素・マンガン・鉄・銅・モリブデンの6成分が代表的な肥料成分です。
三大要素が窒素・リン酸・カリ成分、中間要素にカルシュム・マグネシュム、微量要素が
亜鉛以下6成分です。大・中・小(微量)
これらは全て外部から与えるものであって内部からその外部から入る(吸わせる)内部においての受け入れ準備がすることが植物栽培においては重要な観点です。植物は物を言いませんのでただ外部から肥料成分をどんどん与えても吸えないのでは意味がなく、過剰に与える外部的肥料成分は過多すると障害となります。
丁度、人体に例えると植えばかりの幼い苗は人間でいう赤ちゃんです。この赤ちゃんがいきなり大人並みの食事で栄養を摂取するのは不可能なことです。
やはり成長段階に合わせて母乳から離乳食を経て通常の食事にその子の(植物も同じ)生長に合わせて摂取していきます、ここで言う摂取とは与えられた食物(肥料)を栄養にくまなく転化出来ている状態のことです。肥満させたり虚弱にしたり腹痛を起こさずに全て栄養成分(肥料成分)を身にしていくことです。
動物も植物も細胞で構成されていますがこの細胞内では奇跡的な組み合わせで生命が発達向上成長できるような機能やパーツが無数に存在しています。
細胞内で起きる代謝は描き切れないくらい高度で深淵なメカニズムを有しています。この細胞を的確な指示で分裂させることができる天然植物ホルモンと私との出会いは20数年以上前でした、サイトカイニンとオーキシンです。外部から添加するのは他の肥料成分と同じですがこの天然ホルモンは内部から代謝を行う現場そのものが増加するので人間でいう食事、植物でいう肥料とは違います。
天然植物ホルモンによって計画的に増加した細胞内では各生育ステージに合わせた代謝が活発に行われます。
もう少し分かりやすく例えますと一般的な肥料成分が外部的要素です、天然植物ホルモンは内部要素(要因)です。内側から機能して外部要素を待ち構えているものですから、
投入した肥料はバランスよく与えることができた場合に限ってそれぞれの成分は正確に代謝されて根になり、葉になり、実になります。
バランスの良い代謝は全ておいて有利に作用します。転流、光合成、免疫力、時には解毒作用や植物自身が外的要因によって受けたダメージからの回復全てです。
特に過去10年も以上も前から気象条件はどんどん過酷になってきています、この時に植物は過酷な環境での生存に自らを守るために体内において生成される天然ホルモンで対抗しなくてはならず。この体内生成ホルモンの枯渇こそが病害虫への抵抗力、高温低温時の抵抗性の有無にかかわります。
単に肥料設計をするのではなく、いか植物体内の代謝バランスを整えるかがカギです。
数回にわたって記述しても描き切れないくらいの様々要因が相まって代謝は行われますが
その中でも天然ホルモンの保有しているメッセージ機能は特筆されるものだと思います。
今回はこの辺でいったん締めますが天然植物ホルモンの使用法は実に置くが深くて興味深いものです。
私自身まだまだ知らない事の方が膨大に多く、文献もまだまだ未開のように私自身として感じています。栽培現場での実践からその使用法は自身20年以上実際に自分で実践してみて効果があったものだけを指導先の皆さんと共有していますのでまだまだ伸びしろのある分野ではないかと思います。
次回は天然ホルモンと有機酸カルシュムの関係性について順に触れていこうかと思います。
お陰様で連日多数の皆様から質問を頂いています都合上、掲載するコラムの内容の順番は流動的ですので予告と違う題材になる場合はご容赦下さい
齋藤伸二